「労働」と「お金」 (前記事に続いて)
(この記事は、前記事、 「やっぱり掃除は気持ちがいい!」 に続いています。 前記事も併せて読んで頂ければ拙も幸いです。)
わたしはそもそも、「労働」という言葉が嫌いなんです。 「労働」という言葉の裏には、嫌な事を嫌々やっている、という意味合いが暗に含まれている様な気がしてしまうのです(「奉仕」という言葉もあまり好きではないのですが・・・)。 ”働”はまだ良いとして、あまりよろしく感じないのが”労”です。 ”労”はどことなく受動的で、大変な事をしているんだ、という感じがして、人に認められたい、報われたいなど、相手に何か求めているものを感じてしまう。 それはいったい何なのでしょう? 「対価」でしょうか、「報酬」でしょうか、それとも”ねぎらい”でしょうか・・・。
「対価」を求め始めた途端、その人の「労働」は、値踏みの対象になってしまう。 まるで、自分で自分に値段をつけてくれ、と言って、プライスカードを首からぶらさげているかの様です。 人が、はたらく、という本来尊いはずの行動が、この瞬間に打算的で、隷属的で、俗物的なものに成り下がってしまう。 お金を払うのだからやってくれ。 やったのだからお金をくれ。 これがお金の本質、ひとつの側面でしょう。 私はそもそもこの関係が嫌いなんです。 この時点で、同じ人間同士の関係に「売り手」と「買い手」という明確な立場の違いが生まれ始め、さらには、「経営者」と「労働者」という、主従関係、支配構造もそこに誕生する。
振り返ってみると、私が帰農志塾で大地と共に、皆で共にはたらかさせてもらった5日間は、決してその様な「労働」なんかではなかった。 厳しい5日間ではあったが、私は、お金に代えられないたくさんのものを頂いていた様な気がします。 それは、えもいわれぬような、素晴らしき日々でした。
それだけではない。 想い起こせば現在休職中の職場においてもそうです。 現在も含めて16年の日々は、とても語りつくせず、とうてい「お金」で計れるものなどではないでしょう。 日々の「労働」の中に、「奉仕」を見出す事は決して難しい事などではなく、むしろそのほとんどが「奉仕」であろうと思います。 それがあるからこそ、この世の中は何とか今日もこうしてつつがなく廻っているのでしょう。 有難き事です。 時間を切り売りする感覚の強い欧米の人よりも、日本人ならば、とりわけ、その事が良くわかるのではないかと思います。
さて、私が好もうと好むまいと、こうしてお金は流れ始めるのです。 市場という大きな海に、個々に切り取られてしまった「お金」に姿を変えた「労働」がいよいよ放流されて行く・・・。 やがてマネーゲームの対象となって、「対価」として個々に切り刻まれた心が金融市場という更なる大きなダイナミズムの中で、更に大きく売り買いされて行く・・・。
私達はそこに、「心」を見出す事はできるでしょうか。
確かにお金は便利です。 とんでもなく便利です。 だからこそ、有史以降、さまざまな変遷を重ねながら、今もなお、人と人をつなぐ道具として、信頼され、愛用されてきているのでしょう。

しかし、その便利さの影で、私達が犠牲にしているものは何でしょうか。

現在の「お金」は、2009年になろうとしている今、私達が使う道具として、ふさわしいものなのでしょうか。 ぜひ一度、吟味されてみてほしいと思います。 また、改良の余地はないのでしょうか。
最後に、「お金」について私が大いに考えさせられた、あるテレビ番組の動画をアップしてくれているページを皆さんに紹介して、この記事を終えたいと思います。 今から10年近く前に、NHK BSで放送された、「おかねの革命~エンデの遺言」というシリーズ作品をzowgenさんという方がアメーバビジョンに6本に小分けしてアップしてくれています。 1動画約30分と少し長いので、お時間のある時に、じっくりとどうぞ。
「おかねの革命~エンデの遺言」シリーズ 1/6 ~根源からお金を問う~
「おかねの革命~エンデの遺言」シリーズ 2/6 ~根源からお金を問う~
「おかねの革命~エンデの遺言」シリーズ 3/6 地域通貨の“希望”
「おかねの革命~エンデの遺言」シリーズ 4/6 地域通貨の“希望”
「おかねの革命~エンデの遺言」シリーズ 5/6 銀行の“未来”
「おかねの革命~エンデの遺言」シリーズ 6/6 銀行の“未来”
まるで有機物の様に、持っている内に老化して、消えて無くなるお金。 つまり、貯蓄していても意味が無いお金。 人間のずるさ、いやらしさを助長しないお金。 自然の摂理と相反しないお金。 なるほどな、と思いました。
お金というものが、そもそも実体など無く(古い時代は別ですが)、人と人との互いの信頼関係、信用によって成り立っているものならば、それを変えていく事は不可能な事ではないはずです。
いつも、愛読下さり、ありがとうございます。
今、ここに感謝を
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お元気で。
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